ネットでバルトークの本を探しても、雑誌の記事を見つけるのはなかなかたいへんです。ここでは私の本棚からそうした雑誌記事を紹介します。熱心な収集家ではないので、他にももっとたくさんあるでしょう。
もし古書店で手に入らなければ、公立・大学図書館の利用をお勧めします。その図書館に所蔵していなくても、所蔵する図書館から部分的にコピーを取り寄せるサービスがあります。下のデータをメモして、身近な図書館で相談してみましょう。
発行年月順。種々雑多な内容ですが、あえて分類等は控えます。
『音樂評論』1939年(昭和14年)6月号、音樂評論社
山田和男(一雄)「近代作家研究(3) ベーラ・バルトック小論」pp.53-62.
『レコード音樂』1940年(昭和15年)7月号、レコード音樂社
[レコード藝術家の動静]
「バルトックの活躍」p.80.
(内容)4〜5月に2度めの訪米中のバルトークの様子をニュースとして伝える。
『レコード音楽』1952年(昭和27年)10月号、名曲堂
井上頼豊「新盤視聴記 バルトークの「第一ヴァイオリン・ソナタ」pp.22-23.
牧定忠「バルトークのL・P ピアノ協奏曲第三番」pp.24-25.
牧定忠「同 ヴァイオリン協奏曲」pp.25-26.(第2番)
鈴木博義「同 絃と打楽器・チェレスタの為の音樂」pp.27-29.
青木十良「同 チェロとピアノの為の第一狂詩曲」pp.29-30.
西山廣一「同 オーケストラの為の協奏曲」pp.30-31.
『レコード音楽』1953年(昭和28年)No.5.6、名曲堂
フェレンツ・フリチャイ/横川文雄訳「バルトークについて—新しい様式の告知者」pp.54-55.
田代秀穂/福島秀子画「晩年のバルトーク〈作曲家物語〉」pp.62-66.
『ディスク』1954年(昭和29年)10月号、ディスク
ベラ・バルトック/北川宣彦訳「リストとハンガリー音楽」pp.14-18.
(内容)Bartók: Liszt Problems, 1936 の後半部分(第3の問題)。岩城肇編訳『バルトーク音楽論集』の中の「リストに関する諸問題」のpp.320-329.に相当。
エピソード
新譜のBR308《かかし王子》のジャケット写真が表紙を飾る。
『ディスク』1954年(昭和29年)12月号、ディスク
海外LP視聴室
菅佑一「バルトークの一幕舞踊劇「木彫の王子」pp.132-133.
高橋昭「ベルクとバルトークのヴァイオリン曲」pp.137-
(内容)前者はバルトーク・レコーズのLPレコード、BR308《かかし王子》の批評。高品質な録音についても述べられている。後者はアンドレ・ジェルトレル独奏によるベルクの《ヴァイオリン協奏曲》(クレッキー指揮、フィルハーモニア管弦楽団)とバルトークの《無伴奏ヴァイオリンソナタ》の批評。
『シンフォニー』1955年(昭和30年)No.14、東京交響楽団
[バルトーク特集]
鈴木博義「バルトークと綜合」pp.2-4.
クロード・ロスタン(Claude Rostand)「バルトークの生涯と特徴」pp.5-7.
田代秀穂「晩年のバルトーク〜ピアノ協奏曲第3番の作曲まで」pp.8-9.
柴田南雄(編)「現代ハンガリー作曲家名鑑」pp.10-11.
『ディスク』1961年(昭和36年)10月号、KKディスク社
[特集]ハンガリー・人と音楽—リストとバルトークを記念して
羽仁協子「ハンガリー・人と音楽」 pp.74-75.
バルトーク/編集部訳「リストの音楽」pp.76-78.
佐藤智「バルトークのたどった道」pp.80-81.
藁科雅美「ハンガリーの音楽家たち」pp.83-86.
「ハンガリー音楽界だより —リスト/バルトークの記念祭にわきたつブダペストの状況」p.87
(内容)リスト生誕150年、バルトーク生誕80年。今日的な意義にスポットを当てる。
『音楽の友』1965年(昭和40年)12月号、音楽之友社
[特集]ベラ・バルトーク没後20年
大塚明「バルトーク—その背後にあるもの」pp.64-68.
園部三郎「バルトークの音楽的理想と民俗音楽」pp.69-73.
『レコード藝術』1969年10月号、音楽之友社
[特集]現代音楽への投影—バルトークp.235〜
園部三郎/柴田南雄/北沢方邦「〈座談会〉バルトークの足跡 音楽的特質」pp.236-242.
八村美世子「バルトーク論—作風と音楽的特質の追求」pp.243-247.
秋山竜英「バルトーク—時代とその背景」pp.248-251.
門馬直美「バルトーク作品とそのレコード」pp.252-259.
佐川吉男「名作オペラ6 バルトークの舞台音楽 その様式的検証」pp.260-263.
久里洋二「〈グラビア〉バルトーク/目できく音画く会」pp.286-289.
『音楽現代』1974年9月号、芸術現代社
[特集]ソヴィエト・東ヨーロッパの音楽
末吉保雄「バルトーク、コダーイとハンガリー音楽」pp.79-82.
『現代ギター』1980年2月号、現代ギター社
二橋潤一「大作曲家にみる音楽様式のポイント⑪バルトーク」pp.77-79.
二橋潤一作曲「La Danse, pour guiare dans le style de Bartók」p.80-83.
(内容)バルトークとハンガリーの民族音楽、4度の音階組織、旋律の転移、4度の循環・5度の循環、要約、バルトークの様式で作曲したギター独奏曲「ダンサ」へのコメント。
『レコード芸術』1981年5月号、音楽之友社
西村弘治「バルトーク生誕100年記念 バルトーク主要作品解題」pp.176-185.
(内容)自己の語法を確立、三つの劇場音楽、"現代の作曲家"、「魂は肉体の形式である」—完成された形式、バルトークの音楽に神髄を問うレコード
『音楽現代』1981年7月号、芸術現代社
[特別企画]生誕100年記念 バルトークに何を聴くか
菅野浩和「時代に生きた誠実な人間 —バルトークの人間像」pp.64-69.
石田一史「主要作品とそのレコード① 管弦楽のための協奏曲」pp.70-72.
藤村貴彦「同② 弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽」pp.72-73.
藤田由之「同③ 弦楽四重奏曲」pp.74-76.
家里和夫「同④ その他の管弦楽曲、室内楽曲、器楽曲、声楽曲」pp.76-78.
中村菊子「バルトーク回想 —アメリカでのバルトーク」pp.79-81.
『ショパン』1988年7月号、東京音楽社
[シリーズ ] この作曲家が知りたい7 ベーラ・バルトーク
木元芳男「ベーラ・バルトークの生涯」pp.64-66.
石田一史「ハンガリーの文化のシンボルに」pp.66-67.
片山敬子「集中力の密度の濃さ、緊張の持続力の強さに圧倒」pp.67-68.
高田江里「音楽的絵筆によってさまざまな光をあてられた音楽」p.68.
高橋淳「バルトークのピアノ曲 出版楽譜」p.69.
木元芳男「バルトークのピアノ曲 ディスコグラフィ」p.70-71.
『レコード芸術』1995年7月号、音楽之友社
[短期連載]没後50年 バルトークを聴こう!
吉松隆「パート1 左脳(=知性)と右脳(=感情)の両方からバルトークを考えよう(上)」pp.267-270.
片山素秀「パート2 作曲年代順にたどるバルトークの作品とそのディスク(上)」pp.271-
(内容)吉松:バルトークの音楽とは?—理知的思考するオカルト世界、バルトークの生涯—私はどうやってバルトークになったか?第1部:ハンガリー(疾風怒濤)篇、第2部:アメリカ(七転八倒)篇
(内容)片山:ドイツ人?バルトーク、ドイツ音楽ものまね時代の作品とディスク、民俗音楽かぶれ時代前期の作品とディスク、
『音楽の友』1995年12月号、音楽之友社
[特集2]バルトーク没後50年
中沢新一「バルトークにかえれ」pp.95-100.
(内容)宗教学者から見たバルトークの人と音楽に関する詳細な論評。
『ショパン』2003年3月号、ショパン
再説 大作曲家たちのエチュード
萩谷由貴子「バルトーク『ミクロコスモス』の驚くべき小宇宙」pp.66-67.
『音楽現代』2007年3月号、芸術現代社
村上泰裕「特別寄稿 バルトーク『中国の不思議な役人』〜初演から80年めの真実〜 ペーテル・バルトーク氏を訪ねて」pp.132-136.
(内容)2006年、ペーテルの自宅を訪問した報告。特に《中国の不思議な役人》2000年改訂版で残った疑問点についての議論。
★残部わずかにあり。定価でお譲りできます。「注文・お問い合わせ」からどうぞ。
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